社内企画書の提出はワード1枚で、と指示を受けたらどうしますか。
社外向けの企画書なら体裁なども考えるけれど、社内だからと書き方や態様を変える方もいるかもしれません。
社内だから小さい文字でめいいっぱい書けば良い、逆に最小限のみ記載し、会議の場で口頭で補足するか、メールで詳しく内容を説明すれば良いなどと考えてはいけません。
ビジネス文書の基本でもある、ワード1枚で企画書をまとめるコツについて見ていきましょう。

書くべき項目を決める
ワード1枚にまとめるには、文字を小さくして大量に書くのではなく、逆に情報が足りなさすぎて内容がわからないのでもいけません。
企画の内容がしっかり伝わり、企画を採用して実行に移したいと思わせることが大切です。
そのためには、最小限書いておくべき項目があります。
この項目を網羅することで、社内で検討ができ、採用するかどうかの判断材料が揃うことになります。
基本的な項目として、企画のタイトルを明示し、続いて現状分析を載せましょう。
現状はこんな状態で、こんな課題があると先に示してから、そのための企画を紹介していく形です。
企画を紹介するにあたっては、まず企画の目的を書きます。
次に企画の概要やコンセプトに触れてから、具体的な施策をしっかりと説明しましょう。
企画を採用すべきだ、実行すべきだと納得してもらえるよう、企画を行うことで得られる成果やメリットも書きます。
また、企画の実施によって達成する目標や指標を書き、必要に応じてスケジュールや予算を書きましょう。
これらの項目は、ワード1枚を横書きで使い、各項目を縦に列挙します。
具体的な施策と成果は、横並びでそれぞれ対応させる形もありです。
また、スケジュールや予算などサブ項目については、横並びに併記して紙面を稼ぐことも可能です。
企画をまとめて要約していく
書くべき項目は見出しに当たる部分ですが、見出しを書いて、いきなり本文を書こうとしても、1枚にまとめることに意識が向きすぎ、内容が足りなくなることやわかりにくくなります。
まずは、企画の内容を各項目に沿って、しっかりと書き出しましょう。
そのうえで、その内容を要約していき、一番伝えたい重要なポイントやこれを言えば伝わるという内容に絞り込んでいきます。
見出しと本文を明確に
ワード1枚にまとめる際は、見た目も大切です。
メリハリがついていないと読み飛ばされる場合やわかりにくくなるからです。
パワーポイントなどのプレゼンツールと異なり、基本的に白黒になります。
文字は黒を基本にするので、見出しをはっきりさせて、何がどこに書かれているかわかるようにしましょう。
見出しはゴシックなど太文字にし、本文のフォントとメリハリをつけることで、どこを読めば何が書かれているかがわかりやすくなります。
文章は短く箇条書きを中心に
長く丁寧な文章を書いていくと、1枚に収まりきれません。
文章を書く際は、である調や体言止めでワンセンテンスを短くし、伝えたい内容が多い時は箇条書きで明確にまとめます。
必要なことを、必要最小限の表現にまとめるのがポイントです。
要約力や表現力も問われます。
いかに伝わる表現、センテンス、ワードを用いるかがポイントです。
短いセンテンスやワードでも、読み手の興味を引き、印象を残す言葉選びも意識しましょう。
文字は小さすぎない
少しでも内容を多く書きたい、どうしても1枚に納めるのが難しいからと、文字を小さくしすぎてはいけません。
あまりに小さな文字では、いかに良い提案内容であったとしても読む気が失せます。
読んでもらえなくては、企画を考えても企画書を作成しても意味がありません。
読みやすい文字のサイズは、12ポイントほどが基本です。
要約の1回目では、1枚に収まりきれず、文字を小さくしたい気持ちが生まれるかもしれません。
ですが、要約を重ねていくうちに、伝えたいことをより端的にわかりやすく伝えられるようになり、文字を小さくしなくても1枚に収まっていきます。
要約と推敲を積み重ね、考え出した企画の内容を1枚でわかりやすくアピールできるように工夫を重ねていきましょう。
提出するのは1枚の文書かもしれませんが、提出用の文書ができるまでには、何度も書き直して良いのです。
最初の1回で完成させようとせず、自分の温めた企画をしっかりアピールできるように、まとめていきましょう。
まとめ
社内企画書をワード1枚でまとめるには、まず書くべき項目を決めましょう。
企画が通るために最小限必要な項目を入れることが大切です。
企画をしっかり考えてまとめたうえで、項目に合わせて要約していきます。
書くべき内容の見出しを大き目の文字や太文字で明確にし、それぞれに本文を書きます。
本文は長い丁寧な文章ではなく、である調や体言止め、箇条書きにしたほうがわかりやすいです。
読む気が失せないよう、文字は小さすぎないよう、12ポイント程度にし、要約した内容を明確にすることが大切です。